神奈川県逗子市小坪4丁目にある天照大神社。
読み方は「てんしょうだいじんじゃ」です。
この神社は室町時代初期にはあった由緒ある神社。
室町時代は西暦1336年から1573年までの時代だから、今から6、700年前。
史料「相模風土記」に、
「神明宮、村の鎮守なり…仏乗院持」とあり、鎌倉円覚寺塔塔の「黄梅院文書」康安二年(1362年)当院預小坪郷田畑割付書に「小坪神明神畑一枚」
と記されている。
小坪側の長い階段を息を切らしながら登るとやっと境内に到着します。
広くなない境内、というか狭い境内は木々に囲まれ幻想的な空間になっています。
登り切って後ろを見ると、これまた天照大神社の鳥居と海と空、そして逗子マリーナが見えて不思議な感じ。
相模風土記に記されていた康安二年、1362年。
逗子マリーナは建築前で無いけど、今からちょうど658年前、室町時代の人も眺めていた同じ景色。
感慨深いです。
先人のメッセージ
「神社は警告する」と言われるように津波が絶対到達しない場所に天照大神社は位置する。
東日本大震災の津波被害を調べてみると津波が到達した浸水線をたどっていくと神社が現れる。
多くの神社がきれいに浸水線の上に並ぶ。
これはいったい偶然なのか。
私たちの先祖たちは地震、津波、台風などの自然災害と向き合ってきた。
日本人が信仰してきた神社はこのような自然災害に対して安全な場所に建てられているのではないか。
天照大神社も例外ではなく神様は安全な場所、つまり津波が到達しないところに位置する。
「津波が来たら、神社まで逃げなさい」古くからの言い伝えです。